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正しいダイエット一考察

「正しいダイエット一考察」は、健康的に無理なくダイエットを成功させるための、正しい「知識」や「考え方」を簡単に考察したものです。



   X.よく聞くあのダイエット話について


 
   
   
【 タバコをやめると太る? 】
  
  
禁煙を勧められて、
「タバコをやめると太るから……」といってそのまま喫煙を続ける人がいます。

おそらく単なる言い訳で、本当に禁煙をするつもりがないのではないかとも推測できますが、中には、太ることを本気で恐れている方もいらっしゃるかもしれません。

はたして、タバコをやめると本当に太るのでしょうか?

私は喫煙をしたことがありませんので、自ら経験したことはないのですが、様々な方のお話を聞いても、また理論的に考えても、禁煙によって太る確率が高いのは間違いないようです。

ここまで読んで、「じゃぁやっぱり太るのなら、タバコをやめないでおこう」という考えで終わらないでくださいね。
総合的に考えて、「太ってもいいから煙草はやめた方が絶対に良い」と思います。

 


III章の「正しいダイエットの考え方」で、「やせる」には2種類あるとお話ししました。

    <A> 健康的にやせる
    <B> 衰えてやせる(やせ衰える)

の2つでしたよね。
そして、どんな場合でも、「<A>健康的にやせる」でなければならないと。

タバコの害を挙げるとキリがありませんが、その中での一つに一酸化炭素の害があります。

タバコの煙の中に含まれる一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと大変結びつきやすく、
それは酸素の200〜300倍だと言われています。

つまり、一酸化炭素を吸ってしまうと、全身に酸素を運ぶ働きをしている血液中のヘモグロビンが一酸化炭素と結びついてしまい、酸素の運搬が出来なくなってしまうのです。

時々、一酸化中毒で人が亡くなってしまうといった悲しいニュースを見聞きすることがあると思います。

数本の喫煙で人(成人)が亡くなることはないと思いますが、
タバコを吸った人の身体は、あの一酸化炭素中毒を軽く引き起こしているに等しいのです。

生命維持に欠かせない「酸素」を全身に運ぶことが出来なくなる。これが大きな問題です。

喫煙は更に、ニコチンによる影響で血管を収縮させます。

身体の隅々の細胞、諸器官には毛細血管といわれる大変細い血管が網羅しているのですが、血管の収縮により血流が滞って、酸素や栄養が更に届きにくくなることもわかっています。

他にもタバコの害はたくさんあるのですが、
ここまで読んだだけでも、喫煙が先の「<B>衰えてやせる(やせ衰える)」に完全にあてはまることがおわかりかと思います。
 

タバコをやめれば一時的に太ることがあります。
それは今までタバコの害によって酸素や栄養が滞っていた器官や細胞に、酸素や栄養が補給されるようになるからです。
実は正常な状態に戻ったということなのです。

ですから、この状態を保ちながら(タバコを吸わないで)やせた時、「本当にやせた」と言えるのです。

もう一つ、これはダイエットとは直接関係ないのですが、タバコの害について重要なことを……。

ご存知だと思いますが、タバコは自分に害を与えるだけでなく、周りの人にも害を与えてしまいます
家族、恋人、友人、仲間、見ず知らずの人、……彼らの健康をも侵してしまうのです。

何も言わない(言えない)けれど辛い思いをしている人が、喫煙者の周りには必ずいます。

伏流煙による健康被害や不安、頭痛、はきけ、目や鼻、喉の痛み、衣服や髪などへ吸着する嫌な臭い(余計なクリーニング代もかかってしまう)などなど、喫煙者の近くにいる非喫煙者の悩みはつきません。

禁煙エリアと喫煙エリアが分かれた飲食店で、
親が喫煙者であるばっかりに、煙がモクモクした喫煙エリアで食事をせざるをえない子供たちを見ると、心が痛みませんか。

喫煙者にとっては何気ない心地良い一服。
それは、近くにいる非喫煙者にとって、苦痛以外の何物でもないのです。

タバコはすぐにやめましょう。

   

 

   
   
【 水を飲んでも太る? 】
  
  
「私、水を飲んでも太るから……」こんなことをいう人がいませんか。
果たしてこれは事実でしょうか。

水を飲めば体重は増えます。
体重が増えたことを「太る」と表現するのならば、この「太る」ということは事実といえます。

ただ、質量保存の法則が示すとおり、水を飲んで体重が増えるのは当たり前ですし、
このことを「太る」と表現するのは間違い
です。

「太った、やせた」の目安で最も分かりやすいのが「体重」ですが、
この数値だけを見ると、当然ながら水を飲めば増えますし、汗をかけば減ります。

運動や入浴の前後に体重を量って、「○キロ減った」などというのはあまり意味がありません。
大切なのは長期スパンでの体脂肪率の変化です。
体脂肪が増えたら「太った」、減ったら「やせた」と考えるのがベターです。
(体脂肪計には誤差がありますので、短期的ではなく、あくまでも長期的に見る必要があります。)

体脂肪が減れば結果的に体重は減ることになります。
体脂肪が減っても、筋量が増えることで体重が増えることもありますが、この場合、体重が増えていても、見た目はかなりスマートで引き締まった身体になっていると考えられます。

男性である私などは、この状態に憧れるのですが、これにはかなりハードなトレーニングが必要です。

摂取した「水」が「脂肪」に変わることはありませんので、
この考えをもってすれば「水を飲んでも太る」というのは間違いということになります。

どうぞ安心して水を飲んでください

    

   
   
【 マッサージでやせる? 】
    
  
お腹やお尻、太腿の肉を(特殊な?)マッサージすることによって脂肪が溶け(燃え)だしやせられる。
そんな話を聞いたことはありませんか。

気持ちいいマッサージを受けて、
それでいて有酸素運動を続けたように脂肪がどんどん消費されるなんて、夢のような話ですよね。

楽に何かを成就できれば、それに越したことはないのですが果たしてそんなことが可能なのでしょうか。
  
この方法を私は実際に試したことがないですし、その様子も見たことがありませんから、これが正しいか間違いかは断定して申し上げることができません。

しかしながら理論的に考えても、マッサージによって脂肪細胞を分解するというのは困難なような気がしてなりません。

万が一脂肪細胞が分解されることがあっても、おそらくそれは全くもって微量でしょうし、ダイエット効果としてわざわざ掲げるのはどうかと思います。

また、もし脂肪細胞が分解されたとしたら、その脂肪は血液中に流れこむことになります。
つまりそれは中性脂肪として血液中に含まれた後、代謝に使われることがなければ、また皮下脂肪として蓄積されることになるのです。

コレって、本当にやせることでしょうか。

 

 

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